2021年09月02日
キンギンナスビ
キンギンナスビ(金銀茄子) Solanum aculeatissimum
ナス科ナス属
(屋久島町志戸子2015.9.)
恐ろしいばかりに全身トゲ武装した多年生草本です。
金とも銀とも何の関係もありませんが、色がどんどん変化していく植物に「キンギン」という名前をつけられることがいくつかあります。例えば「金銀花:スイカズラ」や「金銀木:ヒョウタンボク」、「金銀草:キンギンソウ」。キンギンナスビの場合は実の色が最初白色で緑の筋があり、だんだん熟して赤くなる変化から金銀を命名されたようです。
別名「錦針茄子:ニシキハリナスビ」とも言われ、いい名前に恵まれました。
北アメリカやオーストラリアなどにも帰化していますが、日本には薬用や観賞用として持ち込まれたようです。根の部分を打撲傷やねん挫などに用いられるそうですが、有毒植物なので一般的ではないとのこと。
タイ料理で「キンギンナスビ」という同じ名前でよく似た実の食材がありますが、それは学名「Solanum melongena Linn.」でインドが原産地の潅木だそうなので、日本で帰化しているキンギンナスビとはちがう種類のようです。食用とされるナス、ピーマン、トウガラシ、トマト、ジャガイモもナス科ですが、野生のナス科の植物には有毒なものが多いので、ご注意ください。
近縁種のワルナスビ(Solanum carolinense)の方が分布域も広く、有名かもしれませんね。
よく似たワルナスビとキンギンナスビですが、少し様相が違います。
ワルナスビの花は深くさけないで星形をしてうす紫がかっていることが多いです。また実(液果)は黄色に熟します。見た感じキンギンナスビのとげの方が、額など細部にまであって激しいように思います。何を恐れてこんなに武装するのか、とても興味深いです。
花の様子。額片までとげとげです。
(屋久島町志戸子2015.9.)
中には花弁が八重になっているものも。
(屋久島町一湊2017.4.)
こちらはワルナスビの花。星形の花はキンギンナスビに比べて大きく見えます。葉もキンギンナスビより少し柔らかそうな感じ。
(東京都昭島市玉川上水2014.7.)
葉の様子。表も裏もこれでもかという位とげだらけ。茎もがく片もとにかくとげだらけです。
(屋久島町黒崎2015.10.)
液果の初期は小さなスイカのよう。
(屋久島町志戸子2015.9.)
熟すと赤より朱色という感じの色合いです。
(屋久島町志戸子2015.7.)
とげがすごいので、牛たちも残します。牧場に生えるとこんな感じ。もさもさしているのは全部キンギンナスビです。
(屋久島町黒崎2015.10.)
<特徴>
・ 南アメリカ原産
・ 多年生草本
・ 花期は7~9月(南方では1年中?)
・ 花は茎の途中から短い枝を出し、総状に1~5個の花つける。花は白色で、直径約2cm、5裂して皿状に開く。
・ 高さ0.3~1m。茎は多数に枝分かれし、基部は木質化する。全草に鋭い刺が密生する。
・ 葉は互生、卵円形で長さ幅とも5~20cm。縁は3~5に浅~中裂し、両面に剛毛が生え、葉脈上にまばらに刺がある。
・ 果実(液果)は球形で直径2~3cm。初めは白色で緑色の縞があるが、その後赤く熟する。
・ 分布は本州(関東地方南部)~沖縄にかけての太平洋岸
・ 日当たりのよい原野、路傍、荒地に生育する。
ナス科ナス属
(屋久島町志戸子2015.9.)
恐ろしいばかりに全身トゲ武装した多年生草本です。
金とも銀とも何の関係もありませんが、色がどんどん変化していく植物に「キンギン」という名前をつけられることがいくつかあります。例えば「金銀花:スイカズラ」や「金銀木:ヒョウタンボク」、「金銀草:キンギンソウ」。キンギンナスビの場合は実の色が最初白色で緑の筋があり、だんだん熟して赤くなる変化から金銀を命名されたようです。
別名「錦針茄子:ニシキハリナスビ」とも言われ、いい名前に恵まれました。
北アメリカやオーストラリアなどにも帰化していますが、日本には薬用や観賞用として持ち込まれたようです。根の部分を打撲傷やねん挫などに用いられるそうですが、有毒植物なので一般的ではないとのこと。
タイ料理で「キンギンナスビ」という同じ名前でよく似た実の食材がありますが、それは学名「Solanum melongena Linn.」でインドが原産地の潅木だそうなので、日本で帰化しているキンギンナスビとはちがう種類のようです。食用とされるナス、ピーマン、トウガラシ、トマト、ジャガイモもナス科ですが、野生のナス科の植物には有毒なものが多いので、ご注意ください。
近縁種のワルナスビ(Solanum carolinense)の方が分布域も広く、有名かもしれませんね。
よく似たワルナスビとキンギンナスビですが、少し様相が違います。
ワルナスビの花は深くさけないで星形をしてうす紫がかっていることが多いです。また実(液果)は黄色に熟します。見た感じキンギンナスビのとげの方が、額など細部にまであって激しいように思います。何を恐れてこんなに武装するのか、とても興味深いです。
花の様子。額片までとげとげです。
(屋久島町志戸子2015.9.)
中には花弁が八重になっているものも。
(屋久島町一湊2017.4.)
こちらはワルナスビの花。星形の花はキンギンナスビに比べて大きく見えます。葉もキンギンナスビより少し柔らかそうな感じ。
(東京都昭島市玉川上水2014.7.)
葉の様子。表も裏もこれでもかという位とげだらけ。茎もがく片もとにかくとげだらけです。
(屋久島町黒崎2015.10.)
液果の初期は小さなスイカのよう。
(屋久島町志戸子2015.9.)
熟すと赤より朱色という感じの色合いです。
(屋久島町志戸子2015.7.)
とげがすごいので、牛たちも残します。牧場に生えるとこんな感じ。もさもさしているのは全部キンギンナスビです。
(屋久島町黒崎2015.10.)
<特徴>
・ 南アメリカ原産
・ 多年生草本
・ 花期は7~9月(南方では1年中?)
・ 花は茎の途中から短い枝を出し、総状に1~5個の花つける。花は白色で、直径約2cm、5裂して皿状に開く。
・ 高さ0.3~1m。茎は多数に枝分かれし、基部は木質化する。全草に鋭い刺が密生する。
・ 葉は互生、卵円形で長さ幅とも5~20cm。縁は3~5に浅~中裂し、両面に剛毛が生え、葉脈上にまばらに刺がある。
・ 果実(液果)は球形で直径2~3cm。初めは白色で緑色の縞があるが、その後赤く熟する。
・ 分布は本州(関東地方南部)~沖縄にかけての太平洋岸
・ 日当たりのよい原野、路傍、荒地に生育する。